美衣、それ反則だから

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「あの、それより……また仕事に行っちゃうんですか?」 淋しそうに見上げた目が俺を追う。 「ん?あぁ、ちょっとな。 そんなに遅くならないからもう少し寝てろ。なんか買ってきてやるから」 くしゃりと頭を撫でてニッコリ微笑む俺に 「……はい」 とションボリ感満載の美衣。 ヤベェ……反則たぞ。 そんな目で見つめられて"はい"なんて言われりゃ予定キャンセルしちまおうかと思うじゃねえか。 「大丈夫か?」 問い掛ける俺にコクリと小さく頷くのを見て、思わず俺まで寂しくなる。 「何がいい?」 「お土産?」 「ん」 「んー……アイスがいいです」 これまた可愛いリクエストだな……
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