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「美衣?」
少しかがんで首を傾げる俺の首に腕を巻き付け、まるでぶら下がるように抱きついてきた。
「 ウさ……」
声にならない息が襟元を擽る。
「ずっと一緒に生きていこう」
「ん」
「毎日笑って、毎日キスして」
「ん」
「いろんな所に行こう」
「いろんな物食べて、旨い酒のんでさ」
うん、うん、と頷く美衣を強く抱き締め想いを告げる。
「だからさ、美衣」
「美衣?……顔あげて」
襟元に埋めたままの頬に手を添えそっと持ち上げた。
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