4/5
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
  千宮は愛おしそうに貴子の頭上にキスする。 「愛しているからだよ。」 「え・・・」 僕はね、と千宮は甘く微笑む。 「君と過ごす今を大切にしたい。 誰より、何より、君に笑っていてほしいんだ。 流星群に目を輝かせる君を見たい。 一生のうちにたった一度のこの瞬間を 大切にしたい。」 そりゃあ、と千宮は頭を恥ずかしそうに掻く。 「君を手に入れたいという欲求がない、とは 言わない。」 カッと頬を染める貴子に プッと噴き出す千宮。 ジッと不服そうに貴子が見上げると ごめん、と千宮は笑う。 そして、しっかりと抱きしめる。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!