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千宮は愛おしそうに貴子の頭上にキスする。
「愛しているからだよ。」
「え・・・」
僕はね、と千宮は甘く微笑む。
「君と過ごす今を大切にしたい。
誰より、何より、君に笑っていてほしいんだ。
流星群に目を輝かせる君を見たい。
一生のうちにたった一度のこの瞬間を
大切にしたい。」
そりゃあ、と千宮は頭を恥ずかしそうに掻く。
「君を手に入れたいという欲求がない、とは
言わない。」
カッと頬を染める貴子に
プッと噴き出す千宮。
ジッと不服そうに貴子が見上げると
ごめん、と千宮は笑う。
そして、しっかりと抱きしめる。
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