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肆
※※
中途にページが余ってしまったので
千宮秘話のおまけページです。
本編に影響なしなので興味の無い方は飛ばして下さい。
※※
再び離してしまったその手を惜しむように
タクシーに乗った千宮は
自らの手をジッと見ていた。
何もかも放り出し、彼女の傍に居られたら
いや、
何もかも奪うように、彼女を浚ってしまえたら・・・
どんなに、気が楽だろう。
それでも、それはしない。
それをしてしまえばきっと
貴子は心を閉ざしてしまう。
あったはずの自分へ信頼を壊してしまう。
そう、分っている。
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