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  「・・・どうして・・・そんな、君が・・・」 フッと大石は笑う。 「・・・借り、あるんですよ・・・」 「?」 内緒ですよ、と大石は年相応の顔で笑う。 「彼女に絵を描いてもらったんですよ。 初めてだった。 誰かに心を見透かされて、ホッとしたのは・・・」 そういって、恥ずかしそうに呟く。 「救われたんですよ、俺は・・・」 何となく事の成り行きが分かった千宮だったが それでも、顔を顰める。 「だが、君・・・」 ええ、と大石も認める。 「これはやり過ぎです。 俺も、ここまでするつもりは無かった。 でも、調べれば、調べるほど、どうしようもなくて・・・」 そう、頼りなげに眉を下げる大石は どこか幼く、弱弱しささえ感じた。
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