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千宮の優しさに、大きさに
ごめんなさい、ごめんなさい、と
過去を謝罪する。
いいんだ、と千宮は背をゆっくり擦る。
「君が本当はとても孤独に弱いって
僕は知ってた。
一人ぼっちに耐えられないって知ってた。
何より、寂しい時に寂しい、と
我儘を言えない子だって、分ってた・・・」
ポロポロと流れる貴子の涙を
千宮はしっかりと抱きしめ、受け止める。
「ごめん。
僕は分かっていて、君に孤独を押し付けた。
嫌と言えないのをいいことに待つように仕向けた。
ごめん、ごめんな。
君の痛みをちゃんと救ってあげるべきだった。
全部、僕のせいだよ。」
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