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決闘もギルド登録も終わった私は1時間と掛からずに部屋へトンボ返りして
「ミーリーアー♪」
取り敢えず思いっきりミリアに抱き付いた
───ボフッ
「へ?えっ!?」
つい、勢いをつけ過ぎてベッドに押し倒してしまったのは計算外だったけど
いきなりの事に戸惑う姿の可愛いミリアが見れて、どちらかと言うと得した気分
「クーリカ…なの?」
「えっ…ぁ~ごめんなさいお姉様ローブを脱ぐの忘れてました」
私は慌ててローブを脱ぐと、今度はまだ未発達のお姉様の胸に顔を埋めるように抱き付いた
───トクントクントクン
そこから聞こえる一定の音が私を安心させてくれる
お姉様の温もりが、懐かしい匂いが私を包んでいく
私は、迫り来る誘惑に勝てずそのまま安らぎへと旅だった
「リカ─クーリカ」
「ん?ふんぅ…」
「クーリカ、ご飯だよ?起きて」
気づくと優しい声と頭を撫でる優しい手の暖かさが伝わってきていた
「ん~もっと…撫で…て?」
「ふふっ…いいけど…寝たらダメだからね?」
「んんっ…」
私は微睡みの中、至福の時間を過ごしていた
勿論、お姉様の負担にならないように回復魔法を掛けていたから邪魔さえ入らなければ永遠に続いた筈の時間
でも、空気の読めない(もしかしたら態と読まない)屑がまたしても私の邪魔をする
「さあ、お食事ですよークーリカお嬢様」
私も馬鹿じゃない、朝の二の舞にならないようにセスの手が届くより先に起き上がる
空を切るセスの手
避けられた事が余程ショックだったのか、呆然となるセスを後目に私とお姉様は仲良く手を繋いでテーブルまで移動した
用意されている夕食は、パンにスープ、サラダと何かのお肉?
私が初めてみる料理に困惑な表情をしていると
「クーリカ、自分で食べれる?」
心配したお姉様がそんな事を言い出してくれた
勿論私は迷わず
「うんん…お姉様おねが~い♪」
甘える事にした。
「うん…じゃあ口開けて、はーいあ~ん」
「あーん…パクッ…ん~美味し~」
お姉様が食べさせてくれるからより一層…とは思っても口にはださない
お姉様に変な娘だと思われるのは嫌だから
その代わり、食べさせ易いようにという大義名分を得た私は昼食のようにお姉様に横から抱き付いた
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