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「ねぇお願いっ!!会わせて…」
「……申し訳御座いません…ただいまお嬢様はご体調を崩されております。ご面会はご容赦ください」
やんわりとだが反論を許さない声音で言われて私は一層強く詰め寄る
「何でよ!?会えないぐらい体調が悪いのなら私が見てあげるわよ!?光の回復魔法が得意なのは貴方も知っているでしょう?」
そう、私は光帝…光属性を統べるこの国一番の使い手
外傷による傷なら水属性の領域だけど、体調や病気なんかは光属性の領域だ
無論、領域外であっても時間や魔力を多く消費すれば治せる
「さあ、早く会わせなさい」
「………申し訳ありません、先程の言葉で通じないようなので端的に言わせて頂きます…お嬢様は貴女様にはお会いしたくないと…ですのでまたの機会にしていただきたく思います」
丁寧な物腰、頭も深く下げているが、それだけだ…
この男には謝罪の気持ちなど一切ない
それ処か言葉の節節に刺を感じるくらい苛立っているのが分かる
「そこを何とかお願いします…私はどうしても姪に…ビクッ…会わなければならないんです」
一瞬、凄まじい殺気を向けられ無意識に体が動きそうになった
「では、私が仕えるクーリカお嬢様ではなく…ミリアお嬢様の元に逝かれてはどうですか?貴女様はご自分の"姪に"お会いしにいらしたのでしょう」
一段と強くなる拒絶…私は何を間違えたのか分からなかった
「そう…なんですけどね…」
だから曖昧に笑う事しか出来ない…目の前の執事が言うことは正しい
私がこの屋敷に訪れた理由は姪である"ミリアちゃん"に会うため
こうして、その妹のクーリカちゃんに会いに来たのはミリアちゃんに会うのを闇の当主直々に断られたからだ
つまり、次善策であり私自身クーリカちゃんに会いたいという想いはそんなにない
もっと言えば、別にクーリカちゃんに拘る必要もない
私の目的はあくまでミリアちゃんの様子を聞く事
初めて会うに等しい従者や侍女達に聞くよりも、産まれて直ぐの頃に一度は会っていて血縁関係もあるクーリカちゃんの方が聞きやすいと思ったから
理由としてはそれだけだった…
勿論、彼女はお父様(光の当主)の名代として仕方なく出産の祝いに来ただけの私なんかを覚えていないだろう
それ処か自身を産んだお姉様の事や父親である闇の当主の事も知らないかもしれないのだから…当たり前かもしれないが
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