2つ目の願い

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勿論、顔を見ながらなど話せる訳もなく、俯いていた顔をあげるのが怖い しかし、あげなければ何も始まらない…そう思い顔を上げて3人の顔を見た 正直後悔した… まず、ザクヤさんが 「お前……すまねぇ、今まで気付いてやれなくて…俺が、俺がもっと早く気付いてやれれば助かったかもしれねぇのに……本当にすまねぇ」 あれ?ザクヤさんと俺が会ったのって今日が初めてですよね? 1日の違いで何が変わると?そして俺がもう手遅れみたいに言うな… そして、ミカエルさん 「……………」 相変わらずの無言だけど、何故か見守る様な暖かい眼差しに変わっていた こころなしか、雰囲気が寝起きよりも優しい気がする そして最後、神 『ごめんね、君の病は僕では治せないんだ…でもね、きっと希望はあるよ!取り敢えず一緒に病院に行こう』 ははは…今魂だけの俺が病院に行って何を見て貰えと? それに、俺は正常だっ!!病人扱いすんなっ!!!! 『みんな初めはそう言うんだよ…大丈夫、君はちょっと心が疲れてるだけなんだ。怖がらなくていい、一緒に少しずつ治していこう』 ………………… ミスラは神なんですよね? 『そうだよ、でも君を治してあげることもできない無能な神だ』 いや、そんな落ち込まれると逆に傷付くんですけど… 神なら俺の記憶読むなり、魂読むなりして何か解るんじゃないですか? 『そうだね、君には辛い現実かもしれないけど…』 そう言って、神は少し哀しそうに俺の核(魂)に手を置き目を閉じた 何かが入り込んだ不快感を感じた後に神が目を開く その顔は驚きと、哀愁で満たされていた って、どっちだよそれ… 『端的に言うと本当だったね、君の前の2回が女の子で…しかも運の悪い事に女としての自覚が芽生える頃に2回?2人とも亡くなったみたい。これは魂の記録と地球のデータを照合したから確かだよ』 「なんだ…病気じゃねぇのか…謝って損した」 「良かったですね……」 ありがとう やっと喋ってくれたミカエルにお礼を思いながら、俺は考える事があった。
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