奪還──そして出会い今へ

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奪還──そして出会い今へ

  ※予定より物語が長くなったので一度区切ります。天界の続きは次回 [コルト少年による解説コーナー]パフパフ♪ 先ずは“貴族” 「え、えーっと行商人さんによると…貴族には王族を頂点に7大、上流、中流、下流貴族がいて、この呼び名はあくまで総称らしいです。 なんでも、昔に川の近くに町を築く時に偉い人から順だったので"上流"中流"下流"と呼ばれる様になったそうです。因みにちゃんとした爵位もあって… 7大→公爵 上流→侯爵、辺境伯 中流→伯爵 下流→子爵、男爵 らしいです。あと、僕の愛しのリーシャを拐っていったタブラスク領領主は下流貴族の子爵でした…」 ・“領主” 「あの豚…じゃなくて領主は元平民の家計で約80年前の戦争の武勲で貴族になったそうです 勿論あの豚(領主)はその子孫で5代目になるらしく、丁度平民としての暮らしをしる初代、2代目が亡くなった後生粋の貴族として育ったらしいです だからあんなに頭のおかし…ゴホッ、ふざけた事が出来るのでしょう ほんと貴族(豚)は死ねばいいのに…(ボソッ」 ・“タブラスク領” 「ストゥール王国の東にある小さな領です。領としての始まり(80年前)は村が4つだけだったと聞きました でも、そのすぐ後に起こった魔獣による"大狂乱"のお陰(暴れる→殺される→肉が余る→安くなる)で食糧事情が安定し人口が増え 初め、2、3の領主はとても領民想いの好い人達で順調に人が増えたらしいです そしてそれが理由で村(住む所)が不足し、今の2つの町と8つの村まで領が栄える事になったそうです ただ4代目から雲行きが怪しくなり、今の5代目では重税に人拐い(若い娘限定)、恐喝に暴力、脅しと最低な行為を繰り返している、と聞きました その中でも拐われた人達の扱いは酷く、良くて"人形"悪ければ"見るも無惨な死体" 中間ですら他領の色町(娼館)に売られるそうです」 ・“今の想い” 「最悪です、そんな最低な豚(領主)にも何もしなかった村人にも何もできなかった自分にもムカつきます 特に豚と自分には……今すぐ殺したい そう想う感情が炎の如く暴れ周り体を内側から焦がしていっている気すらします 今なら例え悪魔に魂を売ってでもこの願いだけは叶えたいです “豚が死にリーシャが救われる事” その為なら“何でも”できる気がします。いえ、叶える為に殺らないといけないんです…自分の力で…」
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