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途中と言うか、木挽町の大番屋で捜査が仕切られてると言うのは主馬。
そして杉下も聞いている。
「奇妙な話ですよねえ。それで、神戸さん。混み入ったとは、どの様な?」
「それなんですが。あなた方、町方で仰る【御用鞭にした】のですよ。で、手を下したと自訴してきたのが何と……。青瓢箪とも言えそうな、貧弱な子供でして……」
そもそも、神戸がしゃしゃり出てる時点で侍。
御家人か旗本絡みだと言う事が理解る。
「神戸さンが出てるッて事ァ、どッちか。或いは、どッちも侍ェだと」
「当たりです。双方とも、御家人と旗本の子息でした。事情を聞いたのですが、些細な事だと口を割らなくて……」
それで気掛かりになり、八丁堀へと来た様だ。
「確かに、些細な事でも喧嘩になりますねえ。ですが、何が引っ掛かるのです? それを聞かない事には、お答え出来ませんが」
「これを、見て貰えますか」
差し出したのは、小石川詰めの同心。
米沢が記した、死体の検分調書。
それに目を通した主馬と杉下は、理由を理解した。
「成る程。これなら、神戸さんが訝しむのも頷けますね」
「全身に万遍無く、拳大の痣ですかィ。確かに、非力な青瓢箪らしい殺り口ですなァ」
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