第2章

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俺は警戒しながら、そうだけど、とぶっきらぼうに答えた。 声の主は声の低い女だ。 「私を【透明人間サークル】に入れてくれ」 俺は喉を鳴らした。 「構わんですけど、1回入ったら抜けられんですから、よ~く考えた方がいいですぜ」 「至急、透明にならないと殺されるんだ」 俺はニタリと笑う。 「借金かなんかですかね?」 「勝手にそう思っていて欲しい。透明になる方法は?」 女は切羽詰まった様子で尋ねてくる。 「ルールを破ればNINAがアンタの影を奪いにいく」 「NINA?」 俺は皮肉った。 「透明にしてくれる妖精だよ、妖精」 女が怪訝そうに言う。 「そんなものでも頼らないといけないなんて情けない。お前、主催者で間違いないか?ホームページが可愛いから女の子を期待していたのだが…」 「ん?アンタ、レズビアン?悪かったな、男で」 「いや、いいよ。声変わりしてなくて可愛いじゃん?」 「透明人間は成長しないからな…」 「サッサと私を透明人間にして頂戴」 「へいへい。【透明人間サークル】のページ開けて待ってろ」 俺は今日、学校に通うのを諦めた。土子も俺の後を付いてくる。 「零水君、お客さん?」 「いや、獲物だ、つちのこ。カメレオンの餌だな」
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