第2章

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ライオン:何これ、何これ。アイツが私を追いかけて来ない。最高じゃん! 「母さん、大丈夫?指の怪我、ヤバいのか?」 母さんが俺の頭を軽く叩く。 「まあ、どこの子かしら。随分ダンディになったじゃない。知らない内に成長したわね、礼央」 NINAが帰って来る。 《カッコいい女の人で惚れそう》 「だけど、もう誰も相手にしないさ。後悔するがいい」 母さんが俺を不思議そうに見た。 「最近、独り言増えたんじゃない?礼央。頭おかしな人と間違われるわよ」 NINAが消えていく。 俺は不敵に笑った。 「世の中、頭ぶっ壊しておいた方が楽に生きられるぜ、母さん」 「アンタ、本当に礼央よね?」 「ああ?俺、変か?」 母さんが頭を悩ませる。 「礼央、アンタは確かーー」 そこに土子が、玄関から現れた。 「零水君、どうしたの?今日は学校を休んで」 気が付けば、もう17時を過ぎていた。隣にいたはずの土子がいない。 土子の身体が妙にエロい。俺自身も見やると、大学生ぐらいの体格があるのに気付いた。 母さんが土子に優しく手招きする。 「将来のお嫁さん、心配させてごめんなさいね。礼央ときたら、独り言ブツブツ言ってるのよ。あんまり酷かったら、病院に連れて行くわ」
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