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ライオン:何これ、何これ。アイツが私を追いかけて来ない。最高じゃん!
「母さん、大丈夫?指の怪我、ヤバいのか?」
母さんが俺の頭を軽く叩く。
「まあ、どこの子かしら。随分ダンディになったじゃない。知らない内に成長したわね、礼央」
NINAが帰って来る。
《カッコいい女の人で惚れそう》
「だけど、もう誰も相手にしないさ。後悔するがいい」
母さんが俺を不思議そうに見た。
「最近、独り言増えたんじゃない?礼央。頭おかしな人と間違われるわよ」
NINAが消えていく。
俺は不敵に笑った。
「世の中、頭ぶっ壊しておいた方が楽に生きられるぜ、母さん」
「アンタ、本当に礼央よね?」
「ああ?俺、変か?」
母さんが頭を悩ませる。
「礼央、アンタは確かーー」
そこに土子が、玄関から現れた。
「零水君、どうしたの?今日は学校を休んで」
気が付けば、もう17時を過ぎていた。隣にいたはずの土子がいない。
土子の身体が妙にエロい。俺自身も見やると、大学生ぐらいの体格があるのに気付いた。
母さんが土子に優しく手招きする。
「将来のお嫁さん、心配させてごめんなさいね。礼央ときたら、独り言ブツブツ言ってるのよ。あんまり酷かったら、病院に連れて行くわ」
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