第2章

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何かがおかしい。土子がフィアンセ?俺が大学生?俺がダンディ?NINAがもういない? 頭の中を整頓しようとした。影を奪うと、その影の持ち主の環境まで手に入るんじゃねえか。NINAは透明人間のところでヌクヌクと過ごす生き物じゃねえか。 俺は髪の毛を掻き毟った。 【透明人間サークル】、これヤバ過ぎねえか? 土子の目付きが変だ。そもそも、目の前のショートカットで茶髪で眼鏡の女性を何故、俺はいきなり土子と判断したのだろう。ホクロとか目立つ印なんて無かった。にも関わらず、俺は土子だと認めた。しかも、この女性と少なくとも1回は愛し合っている。 土子が口を開いた。 「零水君がどんな人でも私は永遠に愛し続けるよ。大丈夫です、〝お母さん〟」 俺は嫌な予感がし、【透明人間サークル】を立ち上げた。 カメレオン:ライオン、アンタ、フィアンセからストーカーの被害に遭っていたのか? ライオン:ルール破ったけど、誰も影を取らない。そうだなぁ、元フィアンセからストーカーされていて、拒絶したら殺されかかったんだよ。お前も恋人に気を付けろよ。ところでこの妖精、何て名前だった? カメレオン:NINAだった気がする ライオン:可愛らしい妖精だな
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