第2章 【霧の町】

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「それじゃ、オレは帰るよ」 ごちそーさん、と声をかけ、ジェイは席を立った。 「やっぱり眼鏡の子に会ってみるよ。もしかしたら楽しいかもしれないし」 「……そうですね、でも、相手にも気を配ってください。深追いは禁物ですよ。その……心配する方もいますから」 「分かってるよ。親心ってヤツだろ?ホントにサリヴァンはいい人だなぁー。おかっぱも似合ってる」 棒読みで喋るジェイに対して強ばった笑みを浮かべ、サリヴァンはジェイに会釈をした。 ひらひらと手を振ってジェイが店を出る直前、ウッドボウの野太い声が響いてきた。 「あいつの恋愛相談でもしてたのか?さすがサリヴァン…………」
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