第一章

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気になって色々歩き回ると円が嬉しそうに後ろをついてくる。 「アオ。気に入った?」 ミー? (気に入る?) 首を傾げた僕に嬉しそうに円は、扉の方を指した。 「あとね。アオにもう二人家族が増えるよ。」 ミー。 (家族。) 優しい言葉。 まだその時の僕は、家族ってよく分からなくて分かっていったのは円ともっと過ごした後。 キィ。 円が指差した方から大きな男の人がやってきた。 ミー。 僕の声と円の方を見てくしゃっと笑った男の人が近付いてくる。 ミーミー。 (円、恐いよ。) 円の後ろに隠れる。 「おやおや。驚かせちゃったかな?」 「そうだよ。パパは、アオよりずっと大きいんだから。」 ミー? (パパ?) 怒った円の横で困った顔した男の人は、そっとしゃがみこんでこちらを見つめた。 「こんにちは。アオ君。宜しくね。」 ミー。 (怖くない?) そっと円の後ろから覗きこめば、男の人は、笑った。 ミー。 (宜しく?)
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