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私は眠っていたようだ。
真っ暗だった世界に、ぼうっと光が入る。意識を取り戻したことにより、少しだけ瞼を動かすことが出来たからだ。
「君!大丈夫かい!?」
横から男性の声が聞こえた。首を動かす力はない。手先だけを少し動かしてみると、布の感触がした。柔らかい感触、何かに包まれている安心感、私はきっとベッドの中にいるのだろう。
「意識が戻った!すぐに家族へ連絡を!!」
「はいっ!」
白衣を着た男性が、近くにいた女性へ指示を出しているようだ。バタバタと走り回る音、ピッ ピッ ピッ と電子音も聞こえる。ここは病院なのか?どうやら私は助けられたらしい。
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