奏の彼女

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そこに藤浪くんが入ってきた 「悠真くんかと思った」 「お久しぶりです」 「あなたは…」 ママはあまり興味のない人の名前は覚えないというある意味、最低で最高な人だ 「藤浪洸です」 有紗はパソコンを開いて送られてきたメールを確認する 「あら、そう。で、有紗に何の用かしら?」 ここはママに任せておいたほうが楽かもしれない 「あの、同窓会のことで」 行かないって言ったじゃない 「有紗はちょっと忙しくてごめんなさいね。悠真くんと結婚式の準備とかしてるから」 ママさすが 「うちとの婚約は?」 無理だって あんたが現れる前からあたしの婚約者は悠真って決まっていたんだから 「何のことかしら?それは勘違いではありませんか?元々から2人は婚約してましたので」 こんなににっこりと言うママがさすがだった 「ママはちょっと誠くんたちに会ってくるわね」 ママは病室から出て行った
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