奏の彼女

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俺はこの人がどうして言ったのかわかる気がした 有紗に心配をかけたくないからだ 「姉貴は元々からおかしな人で、あなたにも迷惑をかけたのではないですか?」 でも彼は自分が悪いと言うのだろう 「有紗のこと話したから仕方ないんです」 「有紗と初めて会ったのは?」 「有紗が中学2年生の頃です。湊さんの家に遊びに行くと彼女がいて、話すうちに惹かれて」 なんとなくわかる 俺もそうだったかもしれない 「姉貴は嫉妬深い人なので…」 すると彼は言った 「藤浪とは何もない。ただ、彼女に言われてデートしたくらいだ。俺が悪い。だが、有紗に頼まれて映画を観に行ったことがバレて…」 なんとなく姉貴がその後やったことがわかった もう姉貴めんどくさい 「今、藤浪デパートは姉が主に動いて自分は肩書きだけの人形です。ですが、これで俺も姉貴に色々と仕打ちをしたいと思います」
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