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「じゃあ、頼んだ」
これで用は終わったと思った
「南里さん以外は戻っていい」
「はい」
高城さんや橋本さんたちがぞろぞろと帰っていく
「ごめんね。ちょっと頼みたいことがあるんだ」
どうしたんだろ…
「有紗のこと少し見てやってくれないか?」
「有紗さん、どこかまだ悪いんですか?」
昨日、目を覚まして変わりがないと思うけど
「いや、ただ、有紗は悠真を心配して自分のこと大事にしないと思うから」
「でも…」
どうしたらいいのかわからない
「とりあえず、悠真を忙しくさせなければいいと思う。有紗はあの病室の近くのキッチンであいつのためにご飯作るだろうし」
有紗さんってすごく純粋なんだなって
普通なら自分のことを優先にしてもいい状況なのに
「今、有紗が可愛いって思ったでしょ。有紗は悠真に対しては昔から一途だから。有紗が仕事頑張っている理由も悠真だろうな」
そう言うと本部長は部屋から退出した
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