愛されていることを実感したい

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「悠真、明後日から出張だと聞いた」 「はい」 「お前、出張好きだな」 「部長の中で1番年下だからですよ」 「嫌な仕事が回ってくるやつか」 「はい」 誠さんは笑う 「お前、結婚は当分先そうだな。婚期遅れんなよ」 「失礼ですよ。今年中に婚約パーティーしたいなって思ってるんですけど」 目を大きく開けて誠さんはびっくりした 「驚くことでもないですよ」 「いやいや、そういうわけじゃない。なんて表現すればいいかわからないが、お前、有紗ちゃんを1番に考えているんだなって感心してるんだよ。他の女に対しては1番に考えていなかったからな」 確かにそうかもしれない 「最初に惚れたのが俺だからですかね?」 その言葉を聞いてまた口から豆が出てくるんじゃないかってくらい口を丸めた誠さん 「今度は何ですか」 俺は誠さんの表情に冷たく突っ込んだ 「お前が最初に惚れたんだと思っただけだ。じゃあな」 誠さんは手を上に挙げてナースステーションに向かった
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