約束

34/34

736人が本棚に入れています
本棚に追加
/580ページ
「裕太さんは何て?」 「ママと一緒にスカイラインに移った方がいいだって。なんでアンドロワじゃなくてスカイラインなのかな」 「スカイラインに移るの嫌?」 「部屋は有紗お姉ちゃんの部屋を使わせてくれるみたいなこと晴一おじ様が言ってたけどどうして移らなきゃいけないのかなって」 小学生が思う気持ちもわからないわけではない 「お母さんから茉音のお父さんのこと聞いた?」 「ママは聞いても答えないの。ただ、茉音のパパは今は家庭があるから会えないよって」 「そっか」 「うん。でもね、パパのお母さんつまりあたしのおばあちゃんには何度か会ってるの」 湊はその言葉に茉音が前山を知るのは時間の問題だと感じた 「おばあちゃん?」 湊は茉音に聞く 「パパのお母さんって聞いたよ。パパとは離れ離れに暮らしてるからってママがたまに顔を出しに病院に行くの」 「どこの病院?」 「海堂総合病院だよ」 茉音は何も知らずにいるのだから俺は茉音を傷つけないように守らなければならないと感じた
/580ページ

最初のコメントを投稿しよう!

736人が本棚に入れています
本棚に追加