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「美紀。久しぶりだな」
「えぇ。誠は元気にしてた?」
「あぁ。今は医者をやめて銀行の頭取をさせられている」
「そうなのね…。今の奥さんと仲良く暮らしてるの?」
美紀は笑っていた
「美紀は結婚しているのか?」
「してないわ。シングルマザーだし」
誠は驚いていた
「あのあと、フランスで知り合った日本人と交際してたの。その時の子供」
「そっか。俺たち結婚していたのに子供できなかったもんな」
「きっと、タイミングと相性があるのよ。あなたも子供いるんでしょう?」
美紀は茉音は別の男の子だと嘘をつく
「いや、戸籍は子供だが、俺の子供ではない」
すると誠の今の奥さんがやってきた
遠くから見ていた2人はまずいと思って美紀たちのところに向かう
「あら、こんなところであなたに会うとはね」
かなりの嫌味だ
悠真はその時に美紀を呼ぶ
「美紀さん」
そして有紗は誠の妻で中本梨々香の姉である奈々香を呼ぶ
「久しぶりですね。奈々香さん」
「あなたがいるとはね」
「あなたが前山さんと結婚するとは思いませんでしたけど。だってあなたの子供は内海さんの子供だから」
有紗は笑った
「そんなわけないでしょ」
「ははは。この場に来れる地位の人間じゃない。醜い議員の娘のくせに、大叔父には到底かなわないくせにここで悪あがきしないでくださる?」
隣にいた誠は笑いをこらえている
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