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「それで殺されていたならあなたのお父さんはひどい人間ね。でも、他のことがあったのだと思うわよ。私も詳しいこと知らないけどあなたのお父さんはこの国を動かすようなことをしているみたい。そこまでしかわからないわ」
誠は美紀が言った言葉に嘘があることに気づいていた
「美紀、俺にはわかっているぞ。嘘ついていることを」
「なぁ、美紀」
手を掴もうとした時、美紀の娘が美紀を呼んだ
「ママ?デザイナーさんが呼んでるよ」
「ありがとう」
美紀は俺の前から去った
美紀の娘が俺を見る
「おじさん誰?見かけない顔だね」
「前山銀行の頭取なんだ。頭取わかる?」
「社長さんみたいなの?」
目元が美紀そっくりだ
「そうだよ」
「ママとは知り合い?」
「そうだよ。名前なんて言うの?」
「茉音です。裕太おじさんが呼んでるから行くね」
茉音はそう言うと去っていった
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