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一方、美紀の方はといえば
「あんたが誠さんの元妻なんて聞き捨てならないわ」
「もう関係ないでしょ」
「誠さんと影でこっそり会うのも許さないんだから」
「あたし基本的にここにいないわよ」
「そんなこと言われても誠さんの女遊びはあなたのせいよ」
「自分でなんとかしなさいよ。あたしはあの人を捨てた側よ」
「じゃあ、誠さんはさっきあなたを見つけて話したの?そのときの誠さんの目はまだあなたを引きずっていたもの」
「知らないわ。前山のことなんてもう関わりたくないわ。あなたがたのせいで父は殺されたのだから」
美紀はそう言うと席を立つ
「それを誠さんには言ったの?」
言うわけない。言ったらあたしの隠してきたことが水の泡だから
茉音の父親も自分だってわかっちゃう
「言うわけないでしょ」
美紀はそう言って走って去っていく
「奈々香、美紀とさっき話していたのか?」
誠が美紀なことを聞いてくるため腹が立った
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