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「誠はお前の血も引いているだろう。桜木の血筋は利用しないとな」
「桜木を散々利用して捨てたのはそっちなのに」
ユメは内心恨んでいた
家のお金をほとんど使われて破産寸前だった
ようやく取り戻した地位をこの人はまた利用しようとしている
「お前は離婚しても俺からは離れられない」
何言ってるんだか…
前山に嫁いだのは養父の命令だった
でも、嫁いで後悔した
目の前にいる人は利害関係しか求めない。損をするとわかったら用無し
代々、前山はそうして結婚しては離婚するの繰り返し
誠が生まれてもあの人は誠の血筋しか気にしなかった
美紀ちゃんと誠が結婚すると言った時もアンドロワだからいいって理由で結婚
そのあと、アンドロワで何かが起こって支配人を殺して誠たちを離婚させた
そんな身勝手な人に巻き込まれたくはない
すると彼は私に資料を見せた
「何?」
「桜木がここまで復活したのはこれだろ?」
そこには土地売買が記されていた
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