茉音の父親

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「有紗ちゃん綺麗なお姉さんになったね」 「前山さんも大変ですね」 有紗は南里ちゃんにコーヒーを持ってこさせた 「ここは中本梨々香がいますが大丈夫ですか?」 「おそらく仕事のことだと思っていることだろう。今日は美紀のことで聞きたいことがあるんだ」 誠が必死な目をしているため有紗もとりあえず話だけは聞こうと思った 「美紀は俺を巻き込みたくなかったんだ。アンドロワで起きていた無派閥議員の死亡事件に」 「…」 「美紀はおそらくそのデータを手に入れ、俺と離婚することで親父の目を反らそうとした」 「あたしに言われてもわからないですよ?」 「あの子は俺の娘だ。マノンちゃんは」 「あの子はあなたの子供なんかじゃありません」 「なら、なぜマノンとつけられている?真実の音と書くのか?」 「いいえ、草冠に未来の未と、音と書いて茉音です」 有紗は話を逸らそうと頑張っているが、前山誠を騙せるとは思っていない
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