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「そんなことを言っても」
「美紀の妊娠に気づかなかったのは本当だ。だが、お義父さんの死は俺だって親父を疑っていたんだ」
誠は美紀を求める
「カレンが死んであたしも殺されるに決まってる」
「俺の親父はああ見えて欠点がある。その欠点が明るみに出たら美紀は死ななくて済むから安心しろ。あと少しの我慢なんだ」
アンドロワにとって、前山とは付き合いたくはないし、美紀はまだ誠が好きであることも認識しているが、ここで認めたら終わりだと感じているのも事実だ
「極めつけはこの間の遊園地事件だ」
「有紗たちが人質だった?」
「あぁ、だからあまり無理するな」
「誠、そんなことを言っても…」
美紀が誠の方を向いた瞬間、誠の唇に触れた
「ごめん…」
美紀はそう言ったが、実際は久しぶりの感触に喜んでいた
「美紀。解決したらまた、一緒に暮らそう?」
「ダメよ。そんな現実は甘くないもの」
美紀は誠を追い出そうと頑張る
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