736人が本棚に入れています
本棚に追加
「茉音は、もうすぐ9歳になるわ。でも、これ以上は言えないわ」
「美紀…」
「帰って。お願いだから。あなたを付けてる人もいるのだから、私がここにいることも知られてしまってるかもしれない。帰って」
美紀はドアを開けて誠を追い出した
そして泣きながら小声で
「誠ごめんね。誠のこと好きなのに怖いの。茉音を産んだのも、誠を愛していたからなの。誠を求めてしまっているのは自分なの」
そう言いながらドアにもたれかかりながら泣く
誠は追い出されて素直には帰らなかった。だが、奈々香の探偵がすくそばにいると思いその場から立ち去った
誠は早くこの事件を解決したいと思った
だからすぐに職場に戻った
悠真にあのとき言われた言葉
「前山さん。私も有紗とやり直したんです。だから大丈夫だと思いますよ。有紗は俺と別れたあと流産していたんです。だから、美紀さんが茉音ちゃんを産んだのも前山さんを愛しているからですよ」
職場に戻って仕事をしてもその言葉は頭から離れることはなかった
最初のコメントを投稿しよう!