茉音と有紗

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「うん」 すると、速報で前山議員の汚職が取り上げられて、検察が前山家と中本家を家宅捜査と流れた 「終わったな」 俺の言葉で有紗はホッとしたようだ 「もう美紀ちゃんがフランスに逃げなきゃいけないこともなくなったのね。カレンさんのこともあるし、さぞ辛いでしょうね」 「アンドロワに平和が訪れたのか…」 このやり取りに茉音はホッとしていた 「茉音も家に帰れるわね」 有紗の言葉に大きく頷く茉音に俺は微笑んだ 「悠真お兄ちゃん」 「ん?」 食べながら話をするが、2人とも箸を置かない 「ママとあのおじさんの関係は?」 「どういう意味かな?」 俺は茉音ちゃんがどこまで知っているのか知らないが、おそらく前山さんとのことだろうと思う 「あたしのパパ?」 「なんでそう思ったの」 「ママの表情。ママの表情があのおじさんに対して特別だったから」 茉音の観察力に有紗と俺は驚いた
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