736人が本棚に入れています
本棚に追加
甘いキス
有紗が微笑んで腕に腕を絡ませる
「帰ろう」
「あぁ」
俺たちはそう言って家に帰る
明日は会社も休みだし、きっと病院に行って赤ちゃんを見るのだろう
そう思っていた
しかし彼女は違った
「茉音たちのこと気になるけど、やっぱり自分のことしなきゃ」
俺はソファーに座って、お酒を飲む
「自分のこと?」
「うん。自分のこと」
「例えば?」
「カフェに行ってパンケーキ食べるとか?」
早速カフェ特集の雑誌を読む
その姿が可愛いのだが、俺は有紗にかまってほしい
「なぁ、有紗」
そう言って指で頬を触る
「何?」
「愛してるよ」
不意に言うと紅くなる彼女に俺は快感を覚えているのだ
「急に言わないで」
そう言われても俺はその表情が好きだからやる
「何で自分のことでパンケーキ食べるのか気になるけど」
すると彼女は笑った
最初のコメントを投稿しよう!