茉音と有紗

19/19
前へ
/580ページ
次へ
すると悠真の携帯が鳴る 「ちっ」 「部長さんに電話らしいよ」 有紗もからかいで笑っている 「久々なのに邪魔される」 ブツブツ言いながら、悠真は電話を取る 「もしもし堂本です」 「悠真、急ぎきてくれ」 その声は海堂総合病院の医師で悠真の先輩の誠からだ 「誠さんどうしたんですか?」 「お前の彼女には知らせないほうがいい。桜子が運ばれた」 その名前を聞いて悠真はゾッとした 「なんで俺?諒太だろ」 悠真は敬語を忘れて誠に伝えた 「諒太にも知らせた。お前も来い」 そして電話を切られた 「どうしたの?」 「誠さんから病院に来いって」 「あたしも行ったほうがいい?」 「有紗は大丈夫。明日、映画行こうな。先に寝ていていいぞ」 悠真はそう言って有紗にキスをして着替えて家から出て行った 有紗はその様子を見て、嫌な予感がした しかし、有紗はこれ以上詮索はしなかった。悠真を信じているからだ
/580ページ

最初のコメントを投稿しよう!

736人が本棚に入れています
本棚に追加