彼と私の時間

有紗と桜子

週明け、俺が部長室に向かおうとすると人だかりが出来ている

「どうした？」

「役員になってるんですよ」

「誰が？」

「杉山さんが」

「悠真さん。諒が役員ってどういうことですか？」

「有紗だ。有紗があいつを推薦したんだ。なるほど、あいつは適任だ」

悠真は納得して部長室に入っていく

するとすぐ有紗が出勤してきて、みんなで杉山諒太なのか聞いてきた

理由がわかった

きっと、益山の人間に関わっているからだろう

桜子と幼馴染のあいつ

桜子の恋人の駿とかいう有紗の従兄弟

俺の同期で湊さんの後輩

川上は諒太の妻で有紗の信頼している人

「有紗ちゃん。君は酷いな。自分が役員をやりたくなくて俺に押し付けるとか」

そこに諒太がやってきた

「いいじゃないですか。あなたは悠真より出世ですよ？」

クスクスと笑うが、諒太は俺との結婚後を知ってるやつだ

「今度の湊さんの社長就任後に悠真が副社長になるんだから関係ないだろ」

するとみんなが俺を呼ぶ