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それからしばらくして、俺たちは内定をもらって卒論も書き終えて、飲み会をした
その間に彩夏という彼女から何回も電話が入って堂本は携帯の電源を切ったことで色んな話をした
「良かったのかよ」
「あの女は好きでもなんでもないから。抱けばいいって奴だから」
「別れたいのに別れられない理由は何だ?」
「弱み握られてるんだよ。元カノが高校生の頃に付き合ったからじゃね?」
「それは関係ないだろ」
「だといいけど。彩夏は鈴木グループの人間だからちょっと面倒くさいだけだ。俺の親父も益山関係者だから、やたらと益山のこと聞きたがるんだよ。それは仕方ないと思うが」
その話を聞いて、評判の悪い彩夏と渋々付き合ってる感じがした
「別れるときが来ると信じてるのか?」
「きっとそのときは元カノが絡むだろうな」
「好きなのか?」
「本当は、これを彼女に渡すつもりだったんだ」
そこには高そうな指輪があった
「結婚するつもりだったのか?」
「馬鹿だよな。2年半付き合ってまだ若いのに結婚しようって考えたこと。でもな、俺はこの女に心底惚れてるんだよ。3年記念日に渡そうと思ったんだ。あいつが卒業するまで待つからって結婚してくれって」
「堂本、お前って人に冷たいのに元カノに対しては温かいんだな」
「うるせ」
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