大学4年生の悠真

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その頃、堺はバルコニーで酔いを覚ましていた 「兄貴、何考えてんだ?」 「大学の頃の堂本を思い出していた」 「先輩を?」 「あぁ。ゼミで占いのできる子が言ったことが本当だったなと思って」 「占いが当たる人ってあの人?」 「あぁ」 「何が当たった?」 「堂本と有紗ちゃんが復縁したこと」 「え?」 「別れてから彼女が俺に堂本の運命の人だから、5年くらい後に復縁するって」 「すごいな…」 「今、彼女はどんな仕事してるんだろ」 「同窓会開いたら来るんじゃね?」 「かもな」 「ところで兄貴は、先輩の出世は有紗ちゃんが絡んでると思う?」 いや、絡んでないな 「ないな。杉山の出世には関与してると思うが、堂本は自力だろ」 「やっぱそうだよな。兄貴の出世はどうなんだよ」 兄貴もキャリア組だということを弟の恭平は知っている 「さぁな」 「経理主任になったらエリートだな」 その言葉に俺は何も言えなかった
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