彼女の母親から言われた言葉

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有紗が目を覚ましたのは2時間後だった 「有紗?」 「悠真?あたし、どうしよう」 「ん?」 「殺されちゃう」 「殺されないよ。誰に殺されるって?」 「お姉ちゃん」 「お姉ちゃん?」 「秘書のお姉ちゃん」 「名前は?」 「名前…。松野かな?」 「そんな秘書いないよ?」 だが、とりあえず湊にメールで松野という秘書を調べてもらった 「その人がおばあちゃまを殺したの」 俺は社長が言ったことと有紗が言ってることが違うことに気づいた じゃあ、その犯人はなぜ? 「多分、専務。松野さんと佐原専務は不倫関係だったもの」 佐原専務とはハゲ田中の前の専務である 「佐原専務が先代を殺したのか?」 「正確には遠隔だけど」 記憶を取り戻しても冷静な有紗に俺は驚いた 「有紗、最初は少し動揺していたのに今は冷静だな」 「大阪の銀行に隠し口座があるの。名義は益山有紗。それが佐原専務の隠し口座よ」 「それはどうしてわかった?」
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