最悪な2日間

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研修が終わってあの婆さんに声をかけられた 「有紗の婚約者だっけ?」 「あの、彼女のことはあまり関わらないであげてください。彼女、ああ見えて色々と考えてますから」 たとえ血が繋がらなくても、祖母に近い間柄だと考えているかもしれないし、他の家庭に比べて複雑すぎてこの人がいることを親しい友人に言いたくないかもしれない 「まぁいいけど。えっと、有紗のことなんだけど、今日の会議って形だけなのよね。つまり、これから有紗の仕事がどうなるのかわからないってこと」 ニヤニヤと笑っていた 「有紗のプロジェクトを相手先に頼んで白紙にしたんですね」 「あら、頭の回転が速いわね」 「彼女のプロジェクト内容は本社にも関わってきますからね。それを知らずにそんなことやったんですか?」 「そんなはずないじゃない」 「しかし、白紙に戻したってことは相手先と組んで益山を少し小さくしようとする魂胆ですか」 悠真は色々と考えながら話している
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