Act.24 Side Hazuki

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瀬那川が救急搬送された旨を映見に伝えた私は、オフィスへ戻ろうとエレベーターを待っていた。 すると背後から誰かに肩を叩かれる。 「三島さん」 思わずその声に肩をビクリと揺らしてしまった。 「あ……く……黒田さん遅刻?」 ゆるりと向けた視線の先には、やはりどこか闇を纏った瞳の友哉がいた。 「ふはっ……そんなあからさまに迷惑そうな顔しないでよ」 笑いながら開いたエレベーターに乗り込んで行く友哉に続いて私も足を進める。 「別に迷惑そうな顔なんてしてないけど」 「そう? じゃあ俺の気のせいかな」 やっぱりこの男は、一言一言が勘に触る。 それは昔も、今も変わらず。
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