とある休日

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「……よし、終わりっ!凜くん、ノート見せてくれてありがと!」 「……ん」 「凜くんの字綺麗だからすっごく見やすかった!」 「さすが几帳面、って感じの字書くよね、凜は」 「褒めてんのか貶してんのかどっちだよ」 「さあ、どっちだろうねえ?」 「き、きっと真尋くんなりに褒めてくれてるんだよ!」 「ところでゆずるちゃん、さっき言ってたお楽しみって何?」 「あっ、そうだった!あのね……じゃーん!!」 「swi●chだ」 「とうとうお前も買ったのか」 「ううん、実はね…お兄ちゃんが向こうに帰る前に誕生日プレゼントは何がいいかしつこく聞いてきて…」 「……容易に想像出来るな」 「いらないって言ったんだけど、“これならあいつらとも遊べるだろ!”って買ってきてくれて」 「シスコンなのに変なところで気遣ってくれるんだね、お兄さん」 「俺たちが持ってなかったらどうすんだ」 「お兄ちゃんの中ではみんな持ってるだろって認識だったみたい…あっ、でもソフトはちゃんとバイト代で買ったよ!」 「へえ、何買ったの?」 「スマ●ラとマリ●カート!二人がやってるの見てて面白そうだったから!」 「流石ゆずるちゃん、わかってるねえ」 「……たまには息抜きにやるか」 「ちゃんと練習もしてきました!」 「じゃあ勝負しようか、罰ゲームありで」 「ナシでお願いします…!!練習したけどまだまだ下手だから…」 「仕方ないなあ。じゃあ凜だけ罰ゲームありにしようか」 「ふざけんな」 「ゆずるちゃんはどっちのゲームやりたい?」 「おい、スルーしてんじゃねえ」 「んー…どっちも!」 「そう言うと思った。ここで凜に心優しい僕からの提案があるんだけど」 「……嫌な予感しかしねえ」 「わあ、真尋くん素敵な笑顔」 「両方のゲームで凜がゆずるちゃんに買ったら罰ゲーム無しにしてあげるよ」 「お前にしては珍しく譲歩したな」 「わ、私が負けることで凜くんが救われるなら喜んで犠牲になるよ!!」 「……篠崎、悪い、」 「ただし、ゆずるちゃんがどっちかで負けたらゆずるちゃんも罰ゲームね」 「鬼ですか?」 「魔王だろ」 「そうだなあ、凜の罰ゲームは追々考えるとして」 「凜くんに罰ゲーム受けさせたくないから、私もうわざと負けようかな…」 「篠崎…お前、」 「ゆずるちゃんの罰ゲームは……こういう系の服を着てもらうってことで」 「ま、負けられない…!負けられないよ凜くん…!!」 「似合うと思うけどなあ、ねえ凜?」 「っ、だから俺に振るな」 「絶対可愛いと思うんだけど。こういう服着たゆずるちゃん、見てみたいと思わない?」 「っ……!!俺に振るなっつってんだろうが!」 「こんなの拷問死しちゃう…!真尋くんどうしたの?寒さで頭やられちゃった…?」 「……ああ、こういうのもアリだよねえ」 「失礼極まりないことほざいて申し訳ございませんでした!!」 「てことで、罰ゲームを賭けた戦い頑張ってね二人とも」 「わ、私はただ一緒にゲームやりたかっただけなのに…!!」 大体真尋のおもちゃにされる二人。勝負のあとは普通に遊びましたとさ
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