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「アカ、次は中華街に行って、それから出島観に行こか?!途中眼鏡橋も見にいこや!」
また路面電車に乗り、新地中華街へと向かった。この路面電車という乗り物は、ナガサキのいたるところにはりめぐらされており、なるほど、ニンゲンが移動するには便利な乗り物であると思えた。それに、見た目がなんともいえぬほど、哀愁を漂わせている。ぼくは、路面電車というものをえらく気に入ったのだった。
「アカ、中華街に着いたで!なんやろ?神戸の中華街と、違うんやね。もっとごちゃごちゃしとるイメージやったけど、わりと落ち着いとんねんな。
でもなんだか楽しそうなところや!中国だけやなくて、他の国のお店も並んどるなぁ~。あと、美味しそうなもんがいっぱい売っとるで~!何か食べたいな。あ、これなんか美味しそうやん!よりよりやって?よじれとるドーナッツみたいなもんかなぁ?あ、うまいで!アカもちょっとだけ。どうや?猫の口には合わんか?(笑)」
「う、うーん…。あまり猫の食べるようなものではないような…。」
「フフ、アカすまんな~(笑)ん?ここはなんのお店やろ?ふーん、べっ甲のお店なんや。べっ甲…。そういや、べっ甲を誰かさんからもらった記憶があったわ。あかんあかん、あんなやつのことなんか…。でも、やっぱり記念に買っとこう…。アカ、待たせてごめんね。」
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