第4章~私の存在意義~

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駅に着くと井野くんの姿はあるはずもなく…。 なんだか本当に朝からガッカリ…。 こんな事になるなら平日泊まりは無い方が良さそうだな。 お互いの為にならなんじゃ… って、私が疲れただけか。 井野くんは平日に泊まってどうだったんだろう。 ぎゅうぎゅうの電車に詰め込まれながらそんな事を考えていた。 …いたっ。 足踏まれた。 もう。 今日は厄日なのかな。 やっとの思いで駅に着くと満員電車から解放される。 ふぅー…。 会社に着くと井野くんが仕事をしていた。 「おはようございます。」 『おはようございます。』 井野くんって本当ポーカーフェイス。 私が来ても顔色一つ変えないんだもん。 『あ、近藤さんおはよう。』 「新田さん、おはようございます。」 『ねぇ、井野くん昨日と服一緒よね?彼女の所にでも泊まったのかしら?』 新田さんは噂好き。 人のいつもと違うとこを見つけては誰かと話してる。 「さぁ…どうなんですかね?」 『どうなんですかね?って気にならないの?』 気になるもならないも、うちに泊まったんだし…。 愛想笑いでごまかして仕事を始めた。
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