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駅に着くと井野くんの姿はあるはずもなく…。
なんだか本当に朝からガッカリ…。
こんな事になるなら平日泊まりは無い方が良さそうだな。
お互いの為にならなんじゃ…
って、私が疲れただけか。
井野くんは平日に泊まってどうだったんだろう。
ぎゅうぎゅうの電車に詰め込まれながらそんな事を考えていた。
…いたっ。
足踏まれた。
もう。
今日は厄日なのかな。
やっとの思いで駅に着くと満員電車から解放される。
ふぅー…。
会社に着くと井野くんが仕事をしていた。
「おはようございます。」
『おはようございます。』
井野くんって本当ポーカーフェイス。
私が来ても顔色一つ変えないんだもん。
『あ、近藤さんおはよう。』
「新田さん、おはようございます。」
『ねぇ、井野くん昨日と服一緒よね?彼女の所にでも泊まったのかしら?』
新田さんは噂好き。
人のいつもと違うとこを見つけては誰かと話してる。
「さぁ…どうなんですかね?」
『どうなんですかね?って気にならないの?』
気になるもならないも、うちに泊まったんだし…。
愛想笑いでごまかして仕事を始めた。
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