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「…本当にかわってないな、円香は、昔から何も」
拓実は、嬉しそうにそう言うけど。
…それが、褒められてるのかどうか私にはいまいちわからない。
だって、裏を返せば、成長してないってことになるじゃない?
「…安心するんだ、円香といると」
…これは、褒められてる?
…喜んでいいんだよね?
「円香の手あったかいから…安心する」
…あ。
「昔も、そう言ってくれたよね、拓実」
思い出した。
昔もこんな会話があったこと。
高校2年生の冬だったかな。
拓実が手を繋いで。
私に言ったんだ。
…円香の手は暖かくていいなって。
私は嬉しかったけど、どう返していいかわからなくて。
…私はほっかいろじゃない!!
素直になれず、そう言った。
そんな私に拓実が言ったのが、今と同じ言葉。
…円香の手は、暖かくて安心するって。
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