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「決めてたんだ、円香」
まっすぐこっちを見た拓実。
「3回目、付き合う時は、絶対、俺から言おうって」
…そう、1回目も2回目も私から告白した。
「…円香、好きだよ。付き合うのは、3回目になるけど、4回目は、もうないから。だから、もう1回付き合ってください」
答えはもちろん…
「はい」
それ以外はない。
「なぁ、円香。中学生の時みたいに、何かあったとき、自分だけで解決しようとするなよ?」
…聖子ちゃんのことか。
「もう、距離はできることはないから、大学の時みたいになることはないと思うんだ。職場が一緒だなんて、学生時代より一緒にいれるくらいだろ?」
…もう、拓実と別れることはないんだ。
「…うん。ありがとう、拓実」
泣きそうになる。
「泣くなよ、円香。俺が泣かせてるみたいだろ?…笑っててよ」
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