第1章

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「っふぁあああああ…」 ん、もう朝か えっと、時計はっと… 「…!?」 もう7時30分!? やばい、学校までは自転車で最低でも50分はかかる… 「しょうがない、電車使うか」 ったく、金は使いたくないってのに… まぁ、自業自得か。 俺は如月柚葉(きさらぎゆずは)。今日で高校一年。絶賛遅刻しそうである。しかも今日は入学式。遅刻したら本気でまずいのだ。 「さて、それじゃ、行ってきます。」 返事はない。それもそうだ。こんな時間じゃ妹はもう家を出ている。親は共働きで家に基本的にいない。 まぁ、そんなことはこの際どうでもいい。急がないと本気で遅刻する。 駅に向かって走ることにするか。 ーーーーーーーーーー 「っふう」 ギリギリ間に合った。 もう少し遅れてりゃ電車に乗り遅れてた。 「…はぁ、はぁ…」 おーおー、おっさんが女子高生に痴漢ですか。まったく最近のおっさんはさぁ… さて、どうするか 助ける? いや、でも助ければ絶対に学校に遅れる。 でも、助けなければ? 学校には間に合うが、俺の良心が俺を許さないだろう うし、決まったな 「おい、おっさん。白昼堂々痴漢か?」 「なっ!?き、君は失礼なやつだな?!」 「あーいいよ、言い訳は。写真撮ったからもういみないから」 「…くそっ!」 「次の駅で降りなよ?」 はぁ、こりゃ遅刻確定だな。
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