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………さて。この吸血鬼はどうして家に居るのか。
目的は何なのか?あと出来ればさっさと
お帰りいただきたい。
「どうして家に来たの?目的は?」
吸血鬼はゆっくり珈琲を飲み下を
向きながら答えた。
吸血鬼
「………ある人を探してます。」
「……………。」
吸血鬼
「その人の匂いを辿ったら……ここでした。」
「……………………え?」
吸血鬼
「………というのは嘘です。」
「………まともに聞いて答える人じゃなかった
わね。……もうさっさと出て行きなさい!」
吸血鬼
「そんな事より、どうして自分だけが私の
姿が見えてしまうのか気になりませんか?」
…………確かに。こんな事今までにない。
霊感とかないからこういう経験もないし!
「あなたがその答えを知ってるの?」
吸血鬼
「はい。」
「教えてよ」
吸血鬼
「嫌です。」
「……はぁ…。なんで?」
吸血鬼
「教えるにはまだ互いの事を知らな過ぎます。
………という事で、今日からここに泊まります。」
「ちょっ!何勝手に…」
吸血鬼
「あなたのお名前は?」
じゅ…順番ってものがあるでしょ!?
先に名乗ってから………はぁ。言っても通用
しないか…(ーー;)
「私はユイ。…あなたは?」
吸血鬼
「 私には名前がありません。」
「名前がないって…」
吸血鬼
「……あなたがつけて下さい。」
吸血鬼はそう言うとじっと私の目を見た。
今さらながら綺麗な顔立ちなので
じっと見られると緊張してしまう。
「そ…そんな事言われても…」
吸血鬼
「あなたが呼びやすい名前でいいです。」
うぅ…だからジーっと見ないでよ!…もしかして
わざとすごいプレッシャー与えてる?
「じゃあ…………ノラで。」
吸血鬼
「……………………(・・`;)」
「な…何よ!その不満そうな顔はっ」
吸血鬼
「いえ…(゜゜;)では今から私はノラと言う名で
呼んで下さい。私もあなたの事をユイと
呼びます。」
「………………………。」
男の人に呼び捨てにされるなんて……
小学生以来…?なんか変な感じ…というか
会って間もないのに馴れ馴れしい気が……
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