孤軍奮闘編_玖

4/11
前へ
/40ページ
次へ
  これは本当だった。 そして、 これを口実に、実際別れる算段を立てていた。 博は自分の誕生日はともかく 私の誕生日は必ず一緒に祝ってくれた。 12月24日のクリスマスイブが私の誕生日。 付き合い始めて、十数年。 別れていた年を除けば、毎年必ず博は側に居てくれた。 だから、 今年、24日は水曜日なのだが、それでも 博は必ず有給を取って、会いに来ると分かっていた。 私はその日に美紅に 電話をかけるように告げるつもりだった。 そして、 業と修羅場を作り、終わりにするつもりだった。 結局、 それは計画倒れになったが、結果は同じ事。 姑息な手段だが、 これくらいしないと私たちの悪縁はもう切れない。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加