孤軍奮闘編_拾参

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  どうやらとても高い代物らしい、ということは分かった。 よく見ると、確かに仕立てが綺麗だ。 だが、何度見ても 江田には全く似合ってないような気がした。 どこがどう、と具体的に言うことは 色以外、言えないが・・・ 自分に関わりの無いことには首を突っ込まない という信条を持つ私は浮かんだ疑問や感想を頭から消し去る。 「お久しぶりです。」 えーーーっ?!!、と 江田はフロアに響くような声を出すので思わず身を引く。 でも、江田はオーバーアクションのままだ。 「柏原さん、やだなぁ。久しぶり、なんて。 僕はずっと柏原さんのこと、ちゃんと考えてましたよっ!!」 私はつい感情の篭らない声が出る。 「・・・ああ、ありがどうございます。」
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