孤軍奮闘編_拾弐

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  2週間、 引き篭もっていた私はようやくカーテンを開けた。 窓を開けて、空気を入れ替える。 自分の無能は認めるしかない。 私はあそこで自分の力を証明できなかった。 だから、切られた。 それ以上でも、それ以下でもない。 そして、 それが私が働くシステム業界という世界だ。 力の無いものは生き残れない。 会社に所属するなら、ともかく、自分の腕一本で 技術者を名乗るのは、それなりの覚悟がいる。 不貞腐れていても無意味だ。 『もっと、もっと力をつけなければ・・・ 私には独りで生きていけるだけの力がいるのだから・・・』
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