孤軍奮闘編_拾参

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孤軍奮闘編_拾参

  携帯の電源をつけると これでもか、というほど留守電とメールが溜まっていた。 少しだけホッとするような、 うんざりするような気持ちになる。   連絡が取れなくて心配している泉に 一番に電話をして携帯の故障と嘘をつく。 家の電話は夜中に悪戯電話が掛かってきて 面倒だったから切ったままだったと、言い訳した。 「もおっ!!心配したでしょっ?! 今夜、雄太が帰ってきたら 行くつもりだったんだからねっ!! ・・・もぅ。 まあ、なんにもないならいい。 うん、よかった。」 ありがとう、と私は小さく答えた。 礼なんて、変なの、と泉はカラカラと笑った。
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