プロローグ

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数日前の私だったら無視したかもしれない。 悠斗(ゆうと)にフラれた直後で魂が抜けたような状態だったから、深く考えることなく電話に出た。 「……もしもし」 「雪穂?」 懐かしい声が聴こえ、車や人の喧騒から離れるように通りの隅で立ち止まる。 「うん」 「久しぶり……。今、話せる?」 「外にいるから少しなら」
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